2015年6月20日土曜日

No. 73:The Bruntsfield Links Golfing Society

初プレー日: 2013年10月6日
場所: Edinburgh, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆
http://www.bruntsfieldlinks.co.uk/


Linksとありますが、実際にはパークランドコースです。もともとは、エジンバラ市内の中心部にあったのですが、1898年に海沿いの丘に移転、現在のコースになっています。世界で4番目に古いクラブと言われる超名門コース。ちなみに、世界で一番古いクラブとされるRoyal Burgessは、この丘を共有するお隣さんです。僕がラウンドしたときは、午後2時のティで予約していたのですが、これは単に「ビジターは2時以降」という大雑把なものであっただけ。こういう名門コースでは、スタート時間などは管理しておらず、来たメンバーが順々にスタートしていく(競技の日は除く)だけだったりします。



コースは本当にチャーミング。海の見える丘を緩やかに登り、下りを繰り返してゆきます。途中に極端な打上げがあるわけでもなく、とにかく全体が三次元的に滑らかな曲線でレイアウトされていて、とても心地の良いコースに仕上がっています。ホールも、滑らかに左右にドッグレッグしていますので、もし、フェードやドローが打ち分けられる上級者の方なら、もっと楽しめると思います。



惜しむらくは、もう少しグリーンがスリリングだと面白いかなというところでしょうかね。それでも、十分に素晴らしいコースであることは間違いないところです。

No. 72:Hamilton Golf Club

初プレー日: 2013年9月1日
場所: South Lanarkshire, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆
http://www.hamiltongolfclub.co.uk/



Hamilton GCはグラスゴー南東にあるパークランドの名門コースの一つ。設計はJames Braidで、彼のオリジナルレイアウトがほぼそのまま残っているという点で、非常に貴重なコースです。ゴルフ誌のランキングでTop100には入っていませんが、Next100にはいつもランクインしています。実はこのコース、スコットランド駐在時に知り合った我が師のホームコース。この我が師の推薦によって、地球ゴルフ倶楽部に入会できたわけですが、僕のスコットランド駐在時の一番のハイライトは、我が師に巡り合えたことでした。



Hamiltonはもっと前からプレーしていたと思っていましたが、2013年の夏が初めてだったとはちょっと意外。この後、地球ゴルフ倶楽部との対抗戦など、5回くらいラウンドさせていただきました。初めてラウンドしたときは、クラブの公式競技であるテキサススクランブルの一員に加えていただき、コースだけでなく、初めてのプレーフォーマットを楽しませていただきました。4人のベストボールを毎回つないでいくこの競技方式、当日は風も強く難しいコンディションでしたが、Par70のコースに対して、68でラウンド! ただ、優勝は58くらいだったそうです。



Glasgowを見下ろす小高い丘を使ったコースは、思ったよりもアップダウンがあります。Par70でありながら、400y前後のPar4が多く、そう簡単にいいスコアを出させてくれません。そして、Braidの特徴である小さいグリーンがショットの精度を要求します。また、そのグリーンが実に難しいのです。全体の傾斜の中に、微妙な逆傾斜を含めてあって、目の錯覚で逆に見えることが多いのです。我が師にはマッチプレーのパートナーになっていただいたことが何度もあるのですが、僕の読みと逆のラインであることを何度も教えていただき、驚いた経験があります。5回くらいラウンドさせてもらいながら、最後までその「逆のライン」を理解できませんでした。


このクオリティの高いグリーンのお蔭で、Hamiltonではキリッと引き締まったゴルフが楽しめるのも特徴です。写真は18番グリーンに向かう我が師ですが、クラブハウスのラウンジの目の前がグリーンで、だいたいセカンドはウェッジの距離。天気が良い日は、ラウンドを終えたメンバーさんが外のテラスでビールとともに観戦されており、「トップしたらどうしよう・・・」とい緊張感が味わえます。

僕のホームコースだったUphallを除くと、パークランドコースとしてはここが一番足繁く通ったコース。一時期、我が師からメンバーにならないかと持ちかけられましたが、家から見て会社とは逆方向にあったので断念しましたが、拙宅から25分だったことを考えると、今思えばもったいないことをしました。

スコットランド=リンクスという単純な見方ではなく、ぜひ、このようなクラシックなパークランドコースもラウンドしていただきたいと思います。

No. 71:Kilspindie Golf Club

初プレー日: 2013年7月13日
場所: East Lothian, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆
http://kilspindiegolfclub.co.uk/



East Lothianのゴルフ街道の中では、目立たないコースです。5,500yでPar69と、いわゆる観光系ゴルファーからは、その数字で候補から外されそうなコースですが、それはあまりにもったいない選択。本当のリンクスを味わうには、この界隈でも一番のコースなのです。



立地は、すでにご紹介したGullaneの湾を挟んでお向かい。Gullaneが丘の上にあり、海からは距離のあるコースであるのに対し、こちらは完全に海面レベルの立地にあります。特に前半の9Hは、海を右に伝っていくホールが続きます。



コースは立地柄、とても締まったフェアウェイとグリーンが楽しめます(英語ではcrispと表現するようです)。距離が短めなので、とてもenjoyable。いわゆる競技系のゴルファーには面白くないのかも知れませんが、二桁ハンデのプレーヤが初めてリンクスコースをラウンドするには、持って来いのコースと思います。



10番で折り返すと、Gullaneの丘を向こうに見る、これはまた別の美しさの景色が楽しめます。そう、このコースは、この海沿いの町に住む人たちのためのコースであって、ここでもゴルフは日常の楽しみであることがわかります。ゴルフは決して、特定の上級者やプロのためにあるのではなく、一般市民が楽しむためのものなのです。

こういうコースに来てみれば、昨今の人工的な「リンクス風コース」の多くが駄作であることがわかります。そこにあるのは、「ゴルフは誰のためのものか」という哲学の問題なのだと、こういうコースは教えてくれているような気がします。


2015年6月19日金曜日

No. 70:Nairn Golf Club

初プレー日: 2013年7月8日
場所: Highland, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆☆
http://www.nairngolfclub.co.uk/



あまり日本の方には馴染みがないのではないかと思いますが、Nairnというコースも純然たるチャンピオンシップコースです。立地柄、全英OPの開催コースではありませんが、全英アマを初めとするビッグな大会を何度も開催してきている名門コースです。僕はここを2回ラウンドしたのですが、初めてラウンドした日は、僕のゴルフにとってとても重要な日になりました。何せ、ここで初めて地球ゴルフ倶楽部の方々をお迎えし、ここでのラウンドが入会審査になったからです。めでたく、入会審査に合格し、2013年の秋から晴れて、地球ゴルフ倶楽部のメンバーに加えていただくことができたのですが、このNairnが僕にとって、地球ゴルフ倶楽部への入り口でした。



Nairnの素晴らしいところは、まずグリーンです。とても硬く締まっている上に、超高速。心地よい転がりと言いたいところですが、それを通り越して、スリルを感じるレベルです。そして、このバンカーによる囲われ方も、どのホールもナチュラルで人工的な造作がなく、美しい。



1番から9番まで、途中の4番のPar3を除くと、ずっと西向きにプレーします。つまり、通常のスコットランドの風向きだと、向かい風の中、スタートしていくことになる、実にタフなレイアウト。そして、右は海。ちなみに、右の海はOBではなく、ラテラルウォーターハザード。潮が引いていれば、プレイヤブルのエリアです。



13番で小高い丘に登って、14番のPar3はこのコースのシグネチャーです。ここから見下ろす海の景色は、本当に素晴らしいのです。

ここは風が吹かなくても十分に難しいのですが、そもそも風が吹かないということはありません。コースは全体的にフェアな作りですが、ハザードの位置が絶妙なのと、グリーン回りの形状がとても素晴らしく滑らかで楽しめます。

こんなコースですから、スコットランドのコースランキングでも12位ととても高い評価を受けてます。

No. 69:Leven Links

初プレー日: 2013年7月7日
場所: Fife, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆
http://www.leven-links.com/index.php



以前、Lundinというコースを紹介しましたが、そのお隣さんにあるのが、このLeven Linksです。Lundinがクラブの持ち物であるのに対して、Levenの方は、Levenという町の公営コースになっていまして、いくつかのクラブがホームコースとして使っているそうです。オリジナルのリンクスを9Hずつ、Lundinと分割した後、リンクス地域がまだ残っていたLevenは、残りの9Hも純然たるリンクスコースを保持しています。



1番ティと18番グリーン以外は、実は少し海から遠いため、景色としてはお隣のLundinの方がよいかも知れません。コースはずっと外周を住宅街やキャンブ場に囲まれています。しかし、写真の通り、コースは絶妙なアンジュレーションに覆われています。



Lundinと比べると、Levenの方が厳しいコースかも知れません。僕がラウンドした日は、晴天続きということもあり、フェアウェイが硬く締まっていて、ウェッジショットがドキドキするほどでした。



18番の巨大なグリーンは手前が川になっていて、淵を枕木で固めてあります。いかにもクラシックなリンクスの典型です。ただ、惜しむらくは、似たようなホールが多く、単調な印象があるということでしょうか。今思い出しても、隣のLundinほどには各ホールを思い出せないのが、少し残念な気がします。

No. 68:Royal Dornoch Golf Club Championship Course

初プレー日: 2013年6月23日
場所: Highland, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆☆
http://www.royaldornoch.com/HomePage



夏坂健先生のファンなら、間違いなく「聖地」であるRoyal Dornochを僕もついにプレーすることができました。ここはHighlandの首邑Invernessからさらに車で1時間くらい北にあります。そのため、全英OPの会場にはなっていませんが、コースのクオリティは完全にそのレベルでした。



僕は朝7時のトップスタートで、一人プレーのつもりで予約していました。しかし、当日になってティに現れると、アメリカ人のインターナショナルメンバーの方とご一緒できることになりました。ハンデ5のとても上手な方で、とても楽しかった。この日ほど、多少なりとも英語ができてよかったと思った日はありません。



Dornochは、Pinehurst No.2などの設計で有名な、Donald Rossが生まれた地。Ross自身も、自分の設計コースは常にRoyal Dornochを思いつつ設計したと言っているのですが、その言葉の意味はこのコースを歩けばわかります。自然の地形を優美に使った、絶妙なレイアウトが楽しめます。



7番ティからの景色は、このコースのシグネチャーです。ほぼコース全景を見渡すことができます。



DornochはOld Course以上に、近現代のゴルフコースに与えた影響は大きいと思います。ブラインドのティショットの先が開けているのも、このコースが原型とも聞きます。また、攻略ルートが複数あるのも特徴です。



これは有名な14番のグリーン。このホールには全くバンカーがありません。グリーンは、50cmくらい周囲より高くなった台の上にあります。近年のプロ仕様の砲台グリーンは、これをモデルにしているようですが、このグリーンの滑らかさは人工では作り得ません。

通常のリンクスコースは、いわゆる「一見さん」には厳しいコースがほとんど。ブラインドも多いし、ショットの目印になるものが少ないことが多い。しかし、Royal Dornochはある雑誌にも書かれていましたが、初めて回る人にもわかりやすい、とてもフェアなコースなのです。それは簡単なコースであること意味しているのではありませんけれどもね。


上記はプレー時にもらったクラブマークの入ったタグです。宝物ですね。

実は、ここは家族で訪れて、家族はホテルに置いて、僕だけゴルフを早朝に楽しむという暴挙をかました旅だったのですが、前日夜に家族でクラブハウスのダイニングで夕食を取りました。子供3人もいて嫌がられるかな、と思ったのですが、全くそんなことはなく、とても素晴らしいサービスを満喫しました。ダイニングは料理も素晴らしいので、そちらもお楽しみいただきたいと思います。

UKゴルフ誌のランキングではスコットランド5位。全英開催コースに匹敵するという評価は、実に納得できるものですね。

No. 67:Rowallan Castle Golf Club

初プレー日: 2013年6月10日
場所: Kilmarnock, Scotland
また行きたい度: ☆
http://www.rowallancastle.com/



名前の通り、お城の所有地をまるまるゴルフ場にしたコースです。設計は、スコットランドのゴルフレジェンドの一人、Colin Montgomerie。しかし、コースは全くスコットランドらしくない、トーナメント仕様のコースでした。

スコットランドだけで102コースをラウンドした僕ですが、このコースが、実は一番嫌いなコースです。こういうブログで悪いことはできれば書きたくないのですけれど、とにかくレイアウトが厭らしい。プレーヤにペナルを与えることに注力しすぎた結果、レイアウトに滑らかさがなくなり、難しさだけが残った感じ。立地柄、特に景色が素晴らしいわけでもないので、プレーヤは息を抜く場所がありません。スコットランドリンクスの伝統的な考え方では、ブラインドホールの先は広くしておくのですが、彼の設計ではブラインドの先はドッグレッグだったりして、フェアネスにも欠けているコースでした。



さらに、僕らがラウンドした日は、1週間くらい好天が続いていたにも関わらず、フェアウェイの刈込が不十分でセミラフみたいな状況。グリーンは硬いのに、こちらも刈込が甘く、遅い上に転がりが安定しない、と正直なところ、いいところを全く見出すことができませんでした。

このコースも、UKゴルフ誌ではスコットランド79位に入っているのですが、評価パネラーの中にはえらいドMな人がいるのかなと思ったくらいです。僕は、ここ、タダでラウンドさせてあげる、と言われても、お断りです。

No. 66:Mortonhall Golf Club

初プレー日: 2013年5月20日
場所: Edinburgh, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆
http://www.mortonhallgc.co.uk/



エジンバラ市内には多くのゴルフコースがありますが、このMortonhall Golf Clubも歴史ある名門コースの一つ。エジンバラの南にあるBraidhillという丘の南向きの斜面になだらかに広がる美しいパークランドコース。初めてラウンドした日は、日本企業会の定例コンペで。そして、二回目をラウンドしたときは、ゴルフ狂の仲間がここのメンバーになっていまして、平日の夕方5時から、二人でマッチプレーに興じたのでした。



設計はJames Braidということもあって、素晴らしく滑らかなコース。特にグリーン周辺の滑らかさは、彼の作品の中でもトップクラス。こんなに素晴らしいコースが、市内中心部から15分。やはりスコットランドのゴルフ事情は贅沢です。



これは二度目のラウンド時、8月下旬のころ。名もなき草花が見事に咲き乱れていて、心和む風景でした。



エジンバラのシンボル、アーサーズシートを見る景色。小高い丘にありますので、海も見えるし、天気が良い時はとても気持ちいいコースです。

このコースは、Par3のバリエーションも見事だし、Par4やPar5も距離の長短やドッグレッグの効かせ方など、本当に楽しめます。また、グリーンがとても小さいのも特徴。ですから、ショートゲームの良し悪しでスコアが大きく変わります。こういうコースでゴルフをしていると、本当に強くなるはず。そう思わせるコースでした。クラブの雰囲気もとても暖かく、エジンバラ在住であれば、僕もここに入会したいと思う、素晴らしいクラブとコースでした。



2015年6月14日日曜日

No. 65:Kingsbarns Links

初プレー日: 2013年4月22日
場所: Fife, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆
http://www.kingsbarns.com/



リンクス王国ともいうべき、Fifeにできた新しいリンクスコース。すでに、毎年9月末に行われるDunhill選手権という、欧州ツアー版ペブルビーチプロアマ戦の会場に、Carnoustie、Old Courseとともに選ばれています。この二つのOld Linksと同じ試合の会場に選ばれるほど、このリンクスは新しいのに非常によくできています。



その理由は、フェアウェイとグリーンの一体感であろうというのが、僕の推論。グリーン回りが極端に厳しくバンカーでガードされているわけではなく、さらにはグリーン自体が極端に高くなっていたりしません。リンクスエリアの起伏、傾斜を上手く使って、視覚を惑わすようにもできています。



このコースが現代風なのは、グリーンがかなり大きく、かつ段差があること。この辺りは、現代風トーナメントコースであることを意識して作られています。



これはシグネチャーホールの15番Par3です。海越えの180yくらい。オーガスタ12番を海にしたような感じでしょうか。当たりが薄いと海。引っかけるで左に外すと、海に向かったアプローチを強いられます。



コースはリンクスエリアの傾斜を段々に使った構成になっています。どのホールからも海が見える設定になっているのが、本当に素晴らしい。見た目にも、これが2000年代になってできたコースには見えず、クラシックなリンクスに見える。僕は新しいコースの「人工臭」が大嫌い。しかし、このコースはクラブハウスも意外に質素だし、グリーンが巨大であることを除けば、極めて人工臭の少なく、僕は好きです。ただ、問題は値段で、2015年のレートはついに£226だそうです。スコットランド住人には割引があって、3日前に空きがあれば予約ができて、£85くらいだったと思いますが、上記WEBには情報がありませんでした。もうなくなったのかな?

Golf World誌による評価は実に高く、2015年度ランキングでは7位に入っています。

No. 63&64:Archerfield Links, Fidra & Dirleton Links

初プレー日: 2013年3月17日(Fidra)、2014年3月18日(Dirleton)
場所: Dirleton, Scotland
また行きたい度: ☆(どちらも)
http://www.archerfieldgolfclub.com/



こちらは2000年代に入ってからできた、MusselburghからNorth Berwickにかけて連なるリンクスエリアに出来た新コース。リンク先のURLをクリックいただくとわかりますが、超高級系のリゾート、もしくは法人会員による接待コースです。



このコースには、FidraとDilretonの二つのリンクスコースがあります。どちらかと言えば、Fidraは前半が林間コースで、途中から海に開けていく感じ。宮崎のフェニックスを多少、思い出させるような感じがしました。一方のDirletonは、全体的にリンクスな雰囲気となっていますが、あまり印象に残らない感じ。



というのも、両コースとも少し海から遠いエリアにあるので、海岸沿いでプレーしている感覚にならないこと。また、どことなく人工の造作が目立っていて、プレーの滑らかさが足りない感じ。特に、両コースとも、隣のホールとの間が連続するマウンドで仕切られているのですが、これはどうみても人工的な感じ。確かに、隣のホールのプレーが気にならないようにする工夫だとは思いますが、Old Scottishにはないもので、違和感はどうしても残ります。コース自体は、戦略的には面白いはずで、片手シングルの人には攻め応えのあるコースだと思います。僕のようにギリギリシングル(9)のレベルでは、人工的に掘られたバンカーを避けるのに精いっぱいで、ボギーを拾うのがやっとのゴルフになってしまい、ストレスがたまります。

また、僕があまり好きじゃないのは、クラブハウスの超高級+排他的な雰囲気。さらには、日本のコースと同じように、クラブハウスの入り口でバッグを預けると、スタッフがスタートハウスまで持って行ってくれる仕組み。日本から来た人にはいいのでしょうけど、これは明らかにスコットランドのゴルフとは違ってます。そういう雰囲気が好きな人にはいいと思いますが、僕には合わない感じがしました。やはり、パークランドであれリンクスであれ、町の人が気軽に入れるレクレーションと社交の場になっているクラブの方が、スコットランドのゴルフをより楽しめると思います。

2015年6月13日土曜日

No. 62:The Royal Burgess Golfing Society

初プレー日: 2013年3月16日
場所: Edinburgh, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆
http://www.royalburgess.co.uk/



Royal Burgessはスコットランドのゴルフ史の中でも重要なクラブ。1735年に創立されたことが文献に残っている、非常に古いクラブです。一時期は、Musselburgh Old Linksをホームコースにしていたのですが、コースの混雑を避け、エジンバラ西郊の海の見える丘にコースを作って移転しました。この東のお隣さんであるBruntsfieldと並んで、エジンバラ市内の名門の双璧をなすクラブです。



クラブハウスにはこのようなレリーフが飾ってあります。名門クラブでは、クラブハウス内の撮影が禁止されていることがしばしばありますが、ここもそう。スパイクバーにはゴルフウェアで入れますが、ダイニングルームに入るには、ジャケットとネクタイ着用が必要だったと思います。



プレーした日は、雪交じりの雨が降るとても寒い日でした。そのため、写真をほとんど撮れてません。しかし、コースは非常になめらかなレイアウト。それもそのはず、今のコースをレイアウトしたのは、James Braid。このコースもBraidの特徴である、長いPar4・短いPar5・小さいグリーン、が上手く組み合わされています。現代のチャンピオンシップコースのような、人工的なうねり、バンカー配置、ウォーターハザードがなく、それでいて簡単ではない絶妙な設計になっています。夏場の季節の良い時期にもう一度行ってみたかったのですが、残念ながら再訪はならず。

Edinburgh市内にあるので簡単に行けますし、午後3時以降ならビジターもティが取れます。特に平日なら、それほど混雑もしていないと思われます。スコットランドと言えば、リンクスというイメージはありますが、こういう黎明期のパークランドコースはまた別の趣があって素晴らしいのです。

No.61:Crail Golfing Society Balcomie Links

初プレー日: 2013年2月24日
場所: Fife, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆☆
http://www.crailgolfingsociety.co.uk/Home/



この2013年2月22~24日は、結局、2泊3日で4ラウンド。冬場に何をやっているんだ、というゴルフ狂の旅の締めくくりは、世界で7番目に古いクラブである、Crail Golfing SocietyのBalcomie Linksです。ご覧のようにFifeの半島の突端にあるコース。このコースで風が吹かないことは、立地からしてあり得ません。



掲載の写真は、2014年6月にラウンドした際のもの。これは2番ホールのグリーンですが、すぐ向こうは海。グリーンから5歩で次のティグラウンドという、古典的なリンクスです。



コースは海の近くの斜面を巧みに使って作られています。ですので、高台に上がると景色がグッと良くなります。



Balcomie Linksの素晴らしいところは、コースのどこからでも海が見えることです。海から遠いホールは必ず少し高い場所に置かれています。



14番のPar3は恐怖の打ち下ろし。西から風が吹くことの多いスコットランドですから、このホールは左からの向かい風になります。打った瞬間に思うことは「早く落ちろ!」

コースは6,000yを少し切るくらいでPar69。しかし、簡単には攻略させてもらえません。ここでは、やはり風といかに戦わずに、受け流しつつ楽しむか、というところかと思います。また、Balcomie LinksはPar3が実に難しい。上の14番もそうですが、一つ手前の13番は、200yもある打ち上げ。16番もまるで丘にある要塞を攻めていくような打上げのホール。トップすると、斜面に生えているゴースに突き刺さり、ロストボール必至。風の中で高い球を打たされるコースでもあります。今のクラブならボールは上がりますが、昔のゴルファーは大変だったろうと想像します。

最新のGolf World誌のランキングによると、52位なんだそうですが、僕にはちょっと不満。30位以内に入っておかしくないコースだと思うのですけれどね。

No. 60:Reay Golf Club

初プレー日: 2013年2月23日
場所: Thurso, Scotland
また行きたい度: ☆☆☆☆
http://www.reaygolfclub.co.uk/



Wickを8時からラウンドし、11時に終了。そこから、45分ほどかけて、このReay(カタカナ的には「レイ」と発音)へやってきました。ここは、UK本土にある最北端の18Hのリンクスコース。ThursoというOrkney諸島へのフェリーが出る町の郊外にあります。天気が良くなったこの日、コースには結構人がいたのですが、ここでもHonesty Boxがお出迎え。僕らはクラブハウスで食事をしようと思ったのですが、冬場は食事の提供はしないのこと。そこで、カプチーノとポテトチップス、チョコレートバーで腹ごしらえし、1時前に1番ティへ。冬場の1時からスタートするとか、クラブハウスで食事が出ないとか、人はいるのに支払はまたまたHonesty Boxだとか、ホントに日本では考えられないことばかりです。



Raeyは、写真のように小さな入り江を抱いた格好になっています。Wickが「行って帰る」レイアウトになっているのに対して、Raeyはざっくり言うと、この入り江を二往復するようなレイアウトになっています。



二往復する分、内陸側にコースは入ってきていて、その分、コース内のアップダウンはキツめになっています。それにしても、この景色は見事です。


グリーンは冬場にも関わらず、スピードもあり滑らかでした。大きさのバリエーションもありましたし、アンジュレーションも見事。

ここはWickと比較すると、起伏を除いてしまうと、やや単調な感じは否めません。しかし、こんなスコットランドの北の端で、1900年以前にクラブが設立され、ゴルフが行われていたことを考えると、感慨深いものがあります。また、コースはコンパクトにできているので、自分のホームコースにするなら、こういうところがいいように思いました。もちろん、こんな北の端には、僕らには仕事の用事はなく、住みつくわけにはいきませんけどね。Wickとのセットで、スコットランドの北の端まで行かれることがありましたら、ぜひ、ラウンドしていただきたいと思います。